四海巻き作り

 現在紫波町には、食育パートナーとして活動をしている個人・団体が15名います。食育パートナーは、調理体験や農業体験への協力、地域の食文化や食習慣の伝承などの活動をしています。食育パートナーの一員である吉田正子さんから四海巻き作りの講習会があると教えていただき、取材に行ってきました。吉田さんが所属する紫波郡生活研究グループのメンバー10名が集まり講習会を開催。年に数回皆さんで集まり、さまざまな料理を学ぶ講習会を開催しているとのこと。

 今日の料理は「四海巻き」。四海とは四方の海という意味です。四隅の模様が砂浜に寄せる波のようであることから「四海巻き」と呼ばれるようになりました。

 今日の講師である吉田さんから「四海巻き」レシピの説明を受け、調理スタート!難しいポイントがいくつかあるので、レシピを確認しながら調理を進めていきます。一つの工程が終わるたびにお互いの出来上がりの様子を確認しあい、吉田さんのもとへ集合。真剣な眼差しで手元を見つめ、次の工程の説明を聴きます。

 次の工程は、出来上がった大きなうず巻きを4等分します。「包丁を水で濡らすことで、ごはんが包丁につきにくくなって、切りやすくなりますよ。」と吉田さんがポイントを解説すると「なるほどねー。」「さすがだねー。」と豊富な調理知識に感心した様子でした。「よし、じゃあやってみよう。」の呼びかけで調理再開。
 そして、今日一番のポイント!4等分したうず巻きと卵焼きで四角の形を作ります。4等分したうず巻きで卵焼きを四方から挟み込み、巻き簾を使い、角を整え太巻きが四角になるよう力を加えながら丁寧に丁寧に巻いていきます。一番に巻き終わった吉田さんの四海巻きに包丁を入れてみると、きれいに波模様ができていました。この「四海巻き」の出来には拍手が鳴り止まず吉田さんにも笑顔がこぼれました。皆さんも太巻きに包丁を入れ中の出来を確認してみると、四隅の波模様がきれいに現れ「私でもできるのー!?」と想像以上の出来に大きな歓声が上がり、皆さんの顔からも笑顔が広がりました。

 調理後はお楽しみの試食タイム。四海巻きに加え、皆さんで持ち寄った漬物やデザートであっという間に素敵なお昼ご飯の出来上がり。今日のレシピの確認や世間話などなど…話題が尽きない楽しいひととき。普通の太巻きとは違い、ひと手間もふた手間もかけた「四海巻き」。見た目も味も絶品の「四海巻き」ぜひ、ご賞味あれ!

 今後も町内各地で活動している食育パートナーの様子を発信していきます。