バケツでお米が作れるの?~西の杜小学校バケツ稲体験~

 5月27日、紫波町立西の杜小学校5年生の児童たちは、岩手中央農業協同組合の協力のもとバケツ稲体験を行いました。
 先日は地域の農家の協力のもと、田んぼに入って田植え体験をしてきたという児童たち。本当にバケツでお米がつくれるの?と児童たちは、興味津々。

 今回、定植する苗は岩手県オリジナル品種銀河のしずく。バケツ内の3カ所に苗を定植します。順調に生長するとお茶碗1杯ほどのお米になるようです。

 身を乗り出し、今日の体験の流れを熱心に聴く児童たち。いざ、テラスで作業開始!

 水田の代わりとなるバケツに土と水を入れながらしっかりと混ぜ合わせ、耳たぶ程の柔らかさに仕上げます。バケツの底に乾いた土が残らないように・・・と夢中の児童の腕は奮闘の証。

 土が完成したあとは、5㎝ほどの深さのところで肥料を混ぜます。5㎝の高さは定植した時に苗の根がくる位置。栄養が多く含まれた土で定植後の生長を促してくれます。

 植える苗の根がちぎれないように優しくひとつひとつほぐしながら4本の苗を一束にして植えます。収穫時には苗が「分げつ」を繰り返し、大きな一株に生長しているといいます。3株定植が終わった後は、苗を風や寒さから守るため、水を苗の茎がかぶるほどの深さまで入れて完成です。

 「バケツでの田植えは初めて。田んぼの時にはなかった土を混ぜたり、肥料をまいたり違う作業があったけど、スムーズにできてうれしかった。このまま大きく育って欲しい。生長が楽しみ。」と今日の体験をふり返り、苗の成長に期待が高まっています。

 体験のあとは、お米のクイズ大会!「お米は花が咲くの?」という問題では、多くの児童が「咲かないよ!」「見たことない!」と自信あり気の様子でしたが、答えを聞いて驚きを隠せません。8月上旬には白い小さな雄しべが午前中に見えやすくなるといいます。夏休みの間もお米の成長から目を離せません!

 「米」という漢字を分解すると「八と十と八」の文字からできているようにも見えます。 お米を作るためには88もの手間がかかることからこの字が付けられたとも言われています。そんな大変なお米作りを体験できる貴重な時間になったようです。