【佐比内の味とやさしさにふれるひととき〜ぶどうの樹のお母さんたちと、ひっつみ作り体験〜】

5月28日、佐比内地区で開催されたイベント「かふぇまる」にて、当町の食育パートナーとしても活躍されている「佐比内資産形成促進施設組合 ぶどうの樹」のお母さんたちによるひっつみ作り教室が行われました。
この教室は、地域に伝わる郷土料理“ひっつみ”を、みんなで作って、味わいながら学ぶという内容。参加者は10名ほどで、和やかな雰囲気のなか、手を動かしながら佐比内の“味と知恵”にふれる貴重な時間となっていました。
講師のぶどうの樹のお母さんたちの手つきや言葉、そしてまなざしには、長年培われた経験と優しさがにじみ出ていて、自然と会場に笑顔が広がっていきます。
参加者たちは、生地をこねて、ちぎって、野菜を切って……と一緒に作業を進めながら、だんだんと打ち解けていく様子でした。

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使用されたのは、県産小麦の「もち姫」の小麦粉。ひっつみ生地のよく伸びる柔らかな感触に驚く声もあがり、あちこちで笑顔と会話が生まれていました。
今回はひっつみ汁だけでなく、副菜となるたけのこを使った和物もみんなで手作り。佐比内の旬の食材を使った彩り豊かな一品は、ひっつみ汁にぴったりの優しい味わいで、季節を感じさせる仕上がりとなっていました。
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調理が終わったあとは、いよいよみんなで試食タイム。
私もご一緒にひっつみ汁をいただいたのですが、参加者の方から聞こえてきた
- 「出汁がすごく美味しい!」
- 「つるっとしてふわっとしてる!」
- 「ひっつみに対して持っていた印象が変わった。」
という感想に、思わず深くうなずいてしまいました。
いろいろな食材から旨味が溶け出した出汁に、やさしい食感の生地がよく合って、心も体もほっと温まる美味しさでした。
このイベントを企画されたおひとり、岡本さんにお話をうかがうと、
「地域の人から“何かを教えてもらう”体験にしたかったんです。今回は、ぶどうの樹のお母さんたちのご協力のおかげで、ひっつみ作り教室が実現しました」
とのこと。地域の人同士がつながり、学び合うきっかけを大切にされている想いがとても印象的でした。
さらに、「これからも地域の声を聞きながら、“かふぇまる”を育てていきたいです」という、今後への意気込みも。
なお、”かふぇまる”は今後も毎月最終水曜日に開催予定とのこと。
今回の講座は、ただ料理を学ぶだけではなく、地域の知恵にふれ、つながり、笑い合う、そんな温かさにあふれた時間となっていました。
地域の人が集い、学び合い、交流する”かふぇまる”。次回の開催が、今から楽しみです!
【取材協力】かふぇまる実行委員会
佐比内資産形成促進施設組合 ぶどうの樹