つくろう 伝えよう 紫波のごっつぉう~さなぶりのごちそう~

6月17日、JA岩手中央 紫波支所で「紫波食の匠の会 四つ葉のクローバー」による郷土料理教室が開催され、15名の町民が参加しました。 テーマは「さなぶりのごちそう」。
”さなぶり”とは、田植えが無事終わったことへの感謝を込めて、神さまや周囲の人々にお供えやごちそうをふるまう、東北地方に古くから伝わる習わしです。
今回は、そんな“さなぶり”にちなんだ特別な日のごっつぉう(ごちそう)、4品を作りました。
- さなぶりのごちそうメニュー
- ・お赤飯
- ・身欠きにしんと山菜の煮物
- ・沢煮椀
- ・がんづき
調理が始まると、参加者それぞれが手順を確認しながら丁寧に作業を進めていきます。
食の匠がそっとアドバイスを添える場面もあり、普段の料理とは違う“ひと手間”や工夫に、うなずく姿も見られました。


会場には、お赤飯のやさしい香りや、蒸し上がったがんづきの甘い香りが広がり、どこか懐かしい雰囲気に。
参加者からは
- 「沢煮椀のやさしい味に、山菜の香りがいいアクセント」
- 「にしんの旨味が煮物にしみていておいしい」
といった感想も聞かれ、みんなで料理を囲むうちに自然と笑顔がこぼれていました。

今ではなかなか家庭で作る機会が少なくなってきた郷土料理ですが、こうした場で改めてふれてみることで、その背景にある想いや知恵の大切さに気づかされます。
今回の料理教室は全2回のうちの1回目。
次回もまた、紫波の“食”にふれ、味わい、楽しめる時間となりそうです。
【取材協力】紫波食の匠の会 四つ葉のクローバー