スポーツ×栄養講座 紫波の食材とともに次のステージへ

 令和6年2月11日、紫波町総合体育館でスポーツを頑張っている小学6年生を対象に「スポーツ×栄養講座」が開催されました。

 今回の講師は、いわてグルージャ盛岡の土井康平さん、紫波町体育協会の吉田聡志さん、産直あぐり志和で農家レストランを経営する細川栄子さんと盛岡大学栄養科学科の秦先生です。

 土井康平さんは、いわてグルージャ盛岡に10年間在籍し、ゴールキーパーとして活躍された元プロサッカー選手。紫波町体育協会の吉田聡志さんと一緒に長年スポーツに関わってきた豊富な経験をもとに、スポーツと食の深い関係について学習しました。
 細川栄子さんは、郷土料理「ひっつみ」で岩手県食の匠に認定をされており、各地で講座を開催しています。紫波の食や農業に詳しい細川栄子さんと、盛岡大学栄養科学科の秦希久子先生の専門である栄養科学の観点から「紫波町の食と農」の学習です。

まずは、細川さんと秦先生による学習です。
「みなさんの今日のお昼ごはん思い出してみてください。しっかり栄養バランスが取れていますか?」
秦先生の問いかけに表情が曇ります。
「大丈夫です!今日は自分の食事はどんな栄養素が足りていないのか学習して、食事に自信をつけて、スポーツも頑張りましょう。」

 主食、主菜、副菜のなかで足りていないのは、やはり副菜。特に食物繊維やカルシウムといった栄養素が足りていないと言います。カルシウムは、骨の成長に欠かせないだけではなく、筋肉の収縮を助けるなどスポーツには大切な栄養素です。産直あぐり志和では、紫波町産の野菜を豊富に使った副菜などお惣菜を販売しています。
「お米、野菜、果樹、牛肉、豚肉豊富な食材がある紫波町だから、たくさんの食材を食べて元気いっぱいにスポーツを頑張って欲しいです。」
と自慢の町産食材をPRしていました。

 現役の頃は、バランスの取れた食事を心がけていたという土井さん。継続することがなによりも大切で、試合の前だけバランスの取れた食事を心がけても身体の成長や疲労回復、運動効率の向上といった食事がもたらす効果は十分に発揮されません。普段からしっかりとできている人が身体もスポーツも一流です。

 3食で補えない1日に栄養素を得るために、補食があります。「試合中には、補食としてエネルギー補給に優れているバナナやゼリー飲料、カステラをよく食べていました。」とおすすめの補食や細川さんが紹介した紫波町のおすすめ食材を使った献立も紹介いただきました。

 身体を温め、運動の準備をするウォーミングアップと疲労蓄積を防ぐクーリングダウンでは目的が違います。また、競技によっても使う筋肉が違うため、どの部位をしっかりとストレッチするべきかメニューも異なります。

 ストレッチを体験し、伸びている筋肉を感じたり、リズム感を鍛える軽い運動で汗を流しました。
 講演会終了後も、競技の悩みなどを熱心に質問する参加者もいました。元プロスポーツ選手の体験談などから、次のステージである中学校でも活躍するためのたくさんのヒントを得たようでした。